東京電力:原発輸出事業から事実上撤退 事故対応を優先
http://mainichi.jp/select/news/20120628k0000m020118000c.html?inb=tw
毎日新聞 2012年06月28日 02時30分(最終更新 06月28日 02時42分)
 東京電力原発の輸出事業から事実上撤退する方針を固めたことが、27日分かった。東電は、海外での原発の運転や保守点検などの事業を検討していたが、福島第1原発事故の対応で手いっぱいのため、日本の原発新興国に売り込む国策会社「国際原子力開発」(東京都千代田区、資本金・同準備金2億円)が進めるベトナムでの原発建設計画への参加を断念する。東電の方針転換で、日本の原発輸出ビジネスは見直しを迫られる。
 国際原子力は、ベトナム政府が計画する原発の受注を主な目的に、経済産業省主導で10年10月に設立。原発を持つ電力事業者9社と原発メーカーの東芝日立製作所三菱重工業、官民ファンドの「産業革新機構」が出資、社長は元東電副社長の武黒一郎氏が務める。東電は20%を出資する筆頭株主で、原発の運転や保守を担う予定だった。
 しかし、東電の広瀬直己新社長は毎日新聞の取材に「我々の原子力技術者は(福島第1原発の)安定化や廃炉を長い道のりでやらねばならない。そっちを放り出して(原発輸出)ということはあり得ない」と説明。国際原子力への出資比率は当面維持するが、技術者の派遣や助言業務は行わない方針だ。
 日本勢は09年、アラブ首長国連邦(UAE)での原発受注で、日本より約2割安い価格を提示した韓国勢に競り負けた。地震国である日本の原発は、安全性を高めるコストがかさむとされる。このため経産省は、原発の建設だけでなく、技術者育成から運転、保守までを一体で売り込み、コスト面の劣勢を補う戦略を提唱。国際原子力ベトナム受注は成功例とされ、今後も東電が加わる形で原発輸出を続ける計画だった。
 東電の撤退で、日本の優位性は失われかねず、政府内には「リーダー役を関西電力などに代わってもらう」(経産省関係者)との声もある。
 しかし、態勢立て直しが遅れれば、条件の変更を理由にベトナム政府が契約を解消したり、他の新興国での受注競争に悪影響を及ぼす可能性もある。【宮島寛、和田憲二】
 ★国際原子力開発 経済産業省の呼びかけで電力会社や原発メーカー、産業革新機構の国内13事業者が出資し10年10月に設立。海外からの原発受注の窓口となり、建設だけでなく運転保守や人材育成まで一体で提案する。10年10月末にベトナムから原発2基を受注した。



野田首相原発事故の責任を取らないと閣議決定
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120629-00000301-kinyobi-pol
週刊金曜日 6月29日(金)16時49分配信
 関西電力大飯原発3号炉(福井県おおい町)が7月1日夜にも起動すると報道されるなか、野田佳彦首相の無責任ぶりがあらためて浮かび上がった。6月29日夕方からの首相官邸前抗議行動の参加者をはじめ、全国各地・世界からさらなる怒りの声が上がりそうだ。
 大飯原発3、4号炉の運転再開について、野田佳彦首相は「最終的には総理大臣である私の責任で判断を行いたいと思います」と5月30日の記者会見で述べた。インターネット上などでは即時に「福島をみてるのか!事故の責任を取れるわけがない」「どうやって責任を取るんだよ」などの批判が出た。
 この「責任の範囲と内容」について、きっちりと問いただしたのが、福島みずほ参議院議員(社民)だ。6月21日に提出した質問主意書で次のように質問している。
〈「私の責任で再稼働を判断した」原発が事故を起こした場合、「事故を起こした責任を野田首相が負う」と理解してよいか。その場合、東京電力福島原発事故で明らかなように、国家社会に与える被害は莫大になることも想定すべきだが、首相としてどのように責任を取るのかをその賠償方法を含め、具体的に説明されたい〉
 この質問に対し、政府は6月29日、「政治的判断を必要とする国政上の重要な問題であり、内閣の首長である野田内閣総理大臣がこれに関与し責任を持って判断を行うという趣旨で述べた」との答弁を閣議決定したのだ。その一方で、事故発生時の賠償については「原子力事業者がその損害を賠償する責めを負う」などと従来の枠組みの説明にとどまっている。
 つまり、「首相の任務として再稼働を決めた」が、「自分のした事の結果、事故が起きてもその被害について責めを負う気はない」ということだ。しかも野田首相の”二枚舌”はここにとどまらない。
 野田首相は5月30日の記者会見で「あのような事故を防止できる対策と体制は整っております」と断言したが、同政府答弁では事故原因は「津波」であるとし、「地震動」による主要機器の破損については認めなかった。国会事故調では「地震動」による主要機器破損の可能性について重大な関心を持っているほか、そもそも大飯原発の防潮堤はまだ完成していないのだ。不誠実きわまりない。
 さらに6月8日の記者会見で、野田首相は「豊かで人間らしい暮らしを送るために、安価で安定した電気の存在は欠かせません」としたが、同政府答弁では「コストの試算においては、電源ごとの発電単価ではなく、火力及び原子力の燃料費のみにより計算した単価を用いている」とした。燃料費のみの比較で原発が安価だというのでは、野田首相は大ウソつき、との批判を免れないだろう。
伊田浩之・編集部)



大飯原発前道路の封鎖続く 市民グループが抗議
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120701/trd12070108590006-n1.htm
2012.7.1 08:57
 関西電力大飯原発福井県おおい町)の再稼働に抗議し、6月30日から原発につながる道路を車や鎖で封鎖した市民グループは、3号機の原子炉起動が予定される1日朝になっても付近にとどまり、封鎖を続けた。

 作業員が敷地に出入りできない状況が続くが、関電は「必要な人員は確保しており、起動に影響はない」としている。

 グループは、十数台の車を並べるなどして、道路を通行できなくした。深夜から未明にかけ太鼓などを打ち鳴らして「再稼働反対」のシュプレヒコールを続け、敷地の中に入らないよう制止する関電社員や警官隊とにらみ合い、小競り合いになる場面もあった。けが人はなかった。

 おおい町では30日、役場周辺でデモ行進をするなど、全国から集まった市民が再稼働に抗議。一部が原発前に移動した。



4号機プールで冷却装置停止=ポンプ2台に異常か、福島第1―東電
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120630-00000150-jij-soci
時事通信 6月30日(土)23時34分配信
 東京電力は30日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールの水を冷却する装置で異常があったことを示す警報が鳴り、自動停止したと発表した。
 東電や経済産業省原子力安全・保安院によると、警報が鳴ったのは30日午前6時25分ごろ。冷却装置に2台あるポンプがいずれも動かなくなり、モーターを制御する非常用電源装置が故障した可能性があるという。
 東電は1日以降、復旧作業を始める方針。冷却装置が停止した際に31度だったプールの水温は、30日午後6時時点で36.6度に上昇したが、保安院は「保安規定の上限の65度に達するには約60時間の余裕がある」としている。 




大飯原発前の道路封鎖続く 市民団体、3号機再稼働に抗議
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012070101000224.html
2012年7月1日 11時39分
 関西電力大飯原発福井県おおい町)の再稼働に抗議し、6月30日から原発につながる道路を車や鎖で封鎖した市民グループは、3号機の原子炉起動が予定される1日も付近にとどまり、封鎖を続けた。
 作業員が敷地を出入りできない状況が続くが、関電は「必要な人員は確保しており、起動に影響はない」としている。
 原発周辺には30日から市民らが次々と到着、周辺の路上は全国各地のナンバープレートをつけた車でごった返した。1日朝は大型バスで現地入りする参加者もみられ、雨が降る中、約200人がずぶぬれになって機動隊とにらみ合った。
(共同)




原発労働と都会の無関心歌う 寺尾紗穂
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012070202000115.html
2012年7月2日 朝刊
 東日本大震災にともなう東京電力福島第一原発事故が起こる前年に、原発労働と都会の無関心を歌っていたシンガー・ソングライターがいる。寺尾紗穂(30)。こぶしを振り上げて訴えるのではなく、どこまでも透明な声で胸を突く。「私は知らない」と題されたその曲は、六月に出した六枚目のアルバム「青い夜のさよなら」(ミディ)に収められ、六日に東京で行うライブでも披露される。 (中村信也)
 けだるそうな雰囲気でピアノを弾きながら歌う寺尾。声が大貫妙子、歌い方が吉田美奈子、ピアノが矢野顕子−。二〇〇六年にソロアルバムを出したときの評判だ。細身の体に長い黒髪。鼻にかかった声でよく笑う。「評伝 川島芳子」という著作をもつ物書きでもある。
 二〇一〇年。たまたまネットで原発労働者の手記を見つけた。写真家・樋口健二さんのノンフィクション「闇に消される原発被曝(ひばく)者」も読み、衝撃を受けた。
 「事故の時だけでなく、安全のための定期点検の時でさえ、被ばく者がつくられていたことを知り、すごくショックでした。“血塗られた電気”なんだなって。この事実を伝えなきゃって思いました」
 大学生時代に先輩から誘われ、日雇い労働者の町、東京・山谷の夏祭りに行ったことがある。「君の大学も建てたよ」と言うオジサンをモデルに歌を作った。原発にも、日雇い労働者が多い。また歌を書いた。
 ♪放射能で被曝したおじさんが/虫けらみたいに弱るのを/都会の夜は黙殺する…
 「私は知らない」と名づけ、ライブで歌った。ステージを下りても「労働者が被ばくしないとできない電気なんだよ」と会う人ごとに伝えた。
 その翌年、三人目の子供に授乳中に大震災が起きた。そして原発事故。あれほど収拾のつかない事態になるとは思いもしなかった。
 「あの曲が3・11後に書いたととられ、歌いづらいなと感じたこともありました。でも、あの歌が二〇一〇年にできていたことの意味を考えると、歌い続けなきゃと思います。原発の問題は、3・11後にガラッと変わったのではなく、前からずっとあって、ずっと見なくちゃいけなかったことですから」
 今回のアルバムに収録するため一〇年にできていた歌に日本人ラッパー、ダースレイダーにラップを重ねてもらいレコーディング。ラップでは「あの子は知らない お外は楽しいの? 太陽はまぶしいの? キャベツは美味(おい)しいの?」などと被災地に思いを寄せている。
 ライブは六日午後七時半、東京・渋谷のクラブクアトロ。(電)03・3477・8750。
 てらお・さほ 1981年、東京生まれ。3歳からピアノを習い、中学校ではミュージカルサークルを作り、脚本を書いて作詞、作曲、出演。大学ではジャズ研に顔を出し、バンドも結成。2006年、ミニアルバム「愛し、日々」でソロデビュー。07年に出した2枚目のアルバム「御身」で注目される。映画の主題歌やCM音楽、エッセーなども手掛けている。
 
 
 
大飯原発要員、物資を急きょ船で 関電など、サイトへ異例の輸送

http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/35533.html?utm_source=twitter&utm_medium=rss
(2012年7月2日午前7時03分)
 福井県おおい町大飯原発につながるゲート付近の道路は1日、前日に続いて再稼働に反対するグループにより封鎖されたため、関西電力経済産業省原子力安全・保安院は要員や物資を急きょ船で運び込んだ。特別な監視体制のトップとして中央制御室で原子炉起動に立ち会った牧野聖修経産副大臣も、移動手段を車から船に切り替えてサイト内に入るという異例の事態となった。
 関電などによると、訓練を除いて海路で人員や物資を輸送するのは初めてとみられる。 反対派は30日午後3時すぎから車や鎖を使って道路を封鎖。原発への関係車両の出入りは遮断された。関電は30日から海路などで運転やメンテナンスなどに必要な要員を輸送。保安院は1日から交代の保安検査官を船で送り込んでいるという。
 牧野副大臣は満田誉副知事、時岡忍おおい町長とともに船に乗り、1日午後5時10分ごろ大飯原発に到着した。報道陣も別の船でサイト内に入った。
 陸路が封鎖された状態での原発の運転について保安院の森下泰地域原子力安全統括管理官は、法令上は問題ないと説明。関電の豊松秀己副社長は「危機管理システムが有効に働き、陸路の一部や船によるピストン輸送で、プラントの安全管理上、全く問題ない状況でスタートできた」としている。


離党届を提出した衆参議員一覧…小沢ガールズ

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120702-OYT1T00620.htm?from=tw
 民主党に離党届を提出した衆参両院議員(数字は当選回数。カッコ内は選挙区。敬称略)は次の通り。
 【衆院=40人】
 〈14〉小沢一郎(岩手4)〈5〉東祥三(東京15)、山岡賢次(栃木4)〈4〉牧義夫(愛知4)〈3〉鈴木克昌(愛知14)、樋高剛(神奈川18)、小宮山泰子(埼玉7)〈2〉青木愛(東京12)、太田和美(福島2)、岡島一正(千葉3)、古賀敬章(福岡4)、階猛(岩手1)、辻恵(大阪17)、松崎哲久(埼玉10)、横山北斗(青森1)〈1〉相原史乃(比例南関東)、石井章(比例北関東)、石原洋三郎(福島1)、大谷啓(大阪15)、大山昌宏(比例東海)、岡本英子(神奈川3)、笠原多見子(比例東海)、金子健一(比例南関東)、川島智太郎(比例東京)、菊池長右ェ門(比例東北)、木村剛司(東京14)、京野公子(秋田3)、熊谷貞俊(比例近畿)、黒田雄(千葉2)、菅川洋(比例中国)、瑞慶覧長敏(沖縄4)、高松和夫(比例東北)、玉城デニー(沖縄3)、中野渡詔子(比例東北)、萩原仁(大阪2)、畑浩治(岩手2)、福嶋健一郎(熊本2)、水野智彦(比例南関東)、三宅雪子(比例北関東)、村上史好(大阪6)
 【参院=12人】
 〈2〉主浜了(岩手)、森裕子(新潟)、広野允士(比例)〈1〉平山幸司(青森)、中村哲治(奈良)、姫井由美子(岡山)、佐藤公治(広島)、友近聡朗(愛媛)、外山斎(宮崎)、藤原良信(比例)、谷亮子(同)、はたともこ(同)
(2012年7月2日13時09分 読売新聞)


辻恵階猛衆院議員が離党届を撤回
http://www.asahi.com/politics/update/0702/TKY201207020236.html
 民主党小沢一郎元代表グループの山岡賢次副代表は2日、先に提出したグループの離党届計52人のうち、辻恵階猛衆院議員をのぞく離党届を改めて輿石東幹事長に提出した。辻、階両氏が同日、離党届を撤回し、民主党にとどまることを小沢氏側に伝えたため。離党届の提出者は衆院38人、参院12人の計50人になった。